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仮想ディスクダイジェストの再計算について

vCenter 上で「仮想ディスクダイジェストの再計算」というタスクが頻繁に発生し、この処理が発生している間、「ホストごとの読み取りIOPS」が高くなるという事象に遭遇しました。
「仮想ディスクダイジェストの再計算」は、View Storage Accelerator の関連処理となります。

View Storage Accelerator とは

  • 仮想マシンのディスクデータをキャッシュする機能 ※ブートストーム発生時*1の IOPS を削減
    • View は各仮想ディスクファイルの内容にインデックスを付け、ダイジェストファイルに格納
    • 仮想マシン実行時に、ESXi ホストはダイジェストファイルを読み取り、メモリにキャッシュ
    • ESXi ホストのキャッシュを最新に保つために、指定した間隔(デフォルト7日間)および、仮想マシンの再構成(レプリカ VM の入替え)時にダイジェストファイルが再生成*2

参考:View Composer リンク クローン用の View Storage Accelerator の構成

View Storage Accelerator の注意事項

  • View Storage Accelerator は IO 低減のための機能ですが、「仮想ディスクダイジェストの再計算」が行われるタイミングは負荷を悪化させる可能性があります。
  • 負荷がかかる時間帯*3を避けるため、ESXi ホストでこれらの操作を実行しない日時を指定可能です。

参考:View Composer リンク クローン用の Storage Accelerator と領域再利用の停電期間の設定

その他

通常、指定した間隔および、仮想マシンの再構成時に発生する「仮想ディスクダイジェストの再計算」ですが、仮想マシンの再起動時に発生するといった事象がありました。原因不明ですが、View Storage Accelerator を無効→有効化することで解消しました。

以上

*1:多くのマシンが一斉に起動する場合や、ウイルス対策スキャンを同時に実行する場合など

*2:この再生成が「仮想ディスクダイジェストの再計算」処理となります。

*3:ログオンストームが発生する時間帯 等