OpenFlow について
OpenFlow の適用方法と特徴は、以下のとおりです。
- Hop-by-Hop 方式
- 全ての物理ノードが、OpenFlow に対応する必要があります。
- コントローラーがデータプレーンに関与します。
- 物理トポロジーが、スライスされます。
- Overlay 方式
- エッジのみで構成されます。
- コントローラーは、データプレーンに関与しません。
- 物理トポロジーは完全に仮想化されます。
Nicira Networks のソリューションは、Overlay 方式を採用しています。
今日のサーバー仮想化環境においては、各仮想マシンの通信を制御するために、ネットワーク装置で VLAN と ACL を使用し、運用・管理の複雑化が課題となっています。OpenFlow を使って、ネットワークを仮想化する事で、これを簡素化し、柔軟性、効率性の高いシステムを構築する事が可能と考えられます。
NVP について
Nicira Networks は実質的に OpenFlow*1 を開発した企業*2で、OpenFlow に対応したソフトウェア製品を開発、提供を開始している先行ベンダーです。
参考: Public Key
これまで、対外的な広報活動をせず、具体的な製品の内容は公開されていませんでしたが、2月にこのステルスモードが解除され、製品戦略が明らかになりました。
Nicira Networks が提供するのは、「ネットワークの仮想化」であり、これを実現するのが、同社のソフトウェア製品群「Nicira Network Virtualization Platform(NVP」です。NVPには、OpenFlowコントローラとなる NVP Controller Cluster と、ハイパーバイザ上で動作する仮想スイッチソフトウェア Open vSwitch が含まれます。
NVP Controller Cluster
NVP Controller Cluster は仮想化されたネットワーク要素を一元的に管理するシステムです。RESTful Web サービス API を提供し、仮想ネットワークの定義を行います。データ転送には関与しません。
NVP の配置
NVP は物理ハードウェアに依存せず、また、既存のネットワーク構成に影響を与える事なく、配置する事が可能です。プログラマブルに作成された仮想ネットワークは、それぞれ独立したアドレス空間、統計情報、QoS、セキュリティ構成等のネットワークサービスを提供します。
Open vSwitch
OpenvSwitch(OVS)は仮想化されたネットワークのエッジに以下の2とおりの方法で配置できます。
- 既存の Xen、KVM、ESXi などのハイパーバイザー上で動作するソフトウェアソリューション
- 物理サーバーや、インターネット接続を提供するために動作するアプライアンス型ソリューション*3
(参考)
http://cn.teldevice.co.jp/product/nicira/nicira_nvp/index.html
http://www.publickey1.jp/blog/12/openflownicira_networks.html